
大阪市で生まれ、早稲田大学卒業後、古河電工で選手として活躍。その後監督として日本代表を率い、日本を初のワールドカップ本大会に導いた人物。努力と決断力を重視する哲学が成功を生んだ。コンサドーレ札幌、横浜F・マリノスでの指導歴もあるほか、2010年南アフリカ大会では日本代表をベスト16へ。2度目の日本代表監督退任後、現在はFC今治のオーナーとして、地域密着型のクラブ運営に取り組む。

岡田武史の名言ピックアップ

①「勝負の神様は細部に宿る」── 何気ない細部、ちょっとした“気の抜き”が勝敗を分けることを強調した名言。致知出版社刊『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(2020年)より。
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② 「ENJOYの究極は、自分の責任でリスクを冒すこと」 ── 選手たちに自律的なチャレンジを促す際のメッセージ。テレビ東京「カンブリア宮殿」での発言を引用。
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③ 「どん底に行った時に、ポーンとスイッチが入るんですよ」 ── 苦境からでもそこを飛躍点に変えるマインドセットを表現した言葉。『勝利のチームメイク』(日経ビジネス人文庫)所収。
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④ 「心から言った言葉は言葉以上のものを伝える」 ── 言葉には“本気度”が含まれ、信念が人を動かすという信条。テレビ東京「カンブリア宮殿」での発言。
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⑤ 「100%、ファイトしないやつは使わない」 ── 戦う姿勢がない選手は信頼できないという厳しい指導哲学。『勝利のチームメイク』などで紹介。
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⑥「腹をくくることだよ。覚悟すること。有名になろうとか、私利私欲を出すと、この仕事は日本では務まらない。」 ── 日本代表監督として世界で結果を出すために、覚悟の重要性を説いた言葉。監督職への強い責任感と自己犠牲的な覚悟を語った発言として知られる 。スポーツナビ版 Yahoo! スポーツ掲載のインタビュー記事(2018年6月取材)で紹介されている 。
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⑦「僕はいろんな決断をする時に、明日死ぬとしたら今どうするだろうと自分を追い込みます。」 ── 決断の際に究極の問いで自分を追い込み、理屈ではなく“勘”で選択を下す姿勢を示した言葉。しばしば講演やメディアで紹介されており、岡田氏自身の言葉として語られていたことが裏付けられている。
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⑧「自分が感じたことを信じて、勇気を持ってプレーしなさい」 ── 頭で考えすぎず、本能や感覚に従ってチャレンジする“楽しむ”姿勢が大切だというメッセージ。この言葉は「Enjoy」というキーワードを通じて、選手たちにリスクを恐れず主体的に挑む重要性を説いた文脈で語られている。
補足と解説
細部へのこだわり:「勝負の神様は細部に宿る」は、戦略以上に細かなプレー、習慣、態度などの積み重ねが結果を左右すると説く。
自律的チャレンジ:「ENJOYの究極…リスクを冒す」は、選手が自ら考え、失敗を恐れず挑むことこそ「本当の楽しさ」だという哲学。
本気と責任:「心から言った言葉…」では指導者と選手の信頼関係は“本気度”に依存すると語る。
まとめ
岡田武史の言葉には、勝敗を超えた“生き方”が詰まっている。成功も失敗もすべてを受け入れ、「腹をくくる」「自分を信じて挑め」と語る姿勢は、サッカーだけでなく日々の選択にも通じるものがある。監督という孤独な立場で、誰よりも自分を追い込み、覚悟を決めてきた岡田さんの生き様は、今も多くの人の指針になっている。リーダーとして、挑戦者として、何より一人の人間としての強さ――。その言葉を胸に、自分自身もまた一歩前へ踏み出したくなる。
