
日産スタジアムで行われたJ1第21節。最下位に沈む横浜F・マリノスと、中位で粘る昇格組・ファジアーノ岡山が激突した。暫定指揮のもと再起を誓うマリノスにとって、ホームで迎えるこの一戦はまさに正念場。一方の岡山にとっても、今後の順位争いを占う重要な90分。緊迫感漂うこの試合を動かしたのは、あるワンプレーだった──。
試合結果
横浜F・マリノス 0–1 ファジアーノ岡山(前半1–0/後半0–0)
◯試合の背景
横浜FMはこの試合、J1最下位(勝点14)の状況でキスノーボ監督の退任を受け、大島秀夫ヘッドコーチが暫定指揮。監督交代後2戦目だった。 一方の岡山は中位(勝点24)で4試合ぶりの白星を狙い、強力セットプレーを武器に臨んだ 。
◯前半:岡山がセットプレーから先制
19時3分にキックオフ。試合序盤、横浜がボール支配するも得点ならず。迎えた前半17分、岡山が左CKからルカオが頭で合わせ鮮やかに先制点を奪う—1–0 。
その後も横浜は反撃を試み、ヤン・マテウスのミドルがポストに直撃するなど惜しい場面もあったが得点ならず 。
◯後半:緊張の攻防もスコア更新なし
後半に入っても岡山の前線守備が横浜の攻撃を抑え続け、横浜はチャンスこそ作るもセットプレーによる得点機を逃す。
特にヤン・マテウスのシュートが再びポストに嫌われ、最後まで1点のリードを守り切られてしまう 。
◯スタッツと試合環境
シュート数:横浜17本/岡山12本、CK:横浜10本/岡山6本 天候:晴れ、気温26.3℃、湿度58%。入場者数は29,282人で開催された 。
◯監督・選手コメント
木山隆之監督(岡山):「前半にセットプレーで1点取れたことが大きかった」「後半も集中力を切らさず、我々らしい戦いだった」 ルカオ(岡山FW):「約2ヶ月ぶりのゴールでほっとしている。4試合ぶりの勝点3でチームに大きな意味があった」 。
総評:プレッシャーの横浜に試練、岡山は壁を乗り越えた
横浜FMは暫定体制のもと反撃を図るも、決定機を決め切れず痛恨の連敗。依然として最下位から抜け出せていない。 対照的に岡山はセットプレーと守備の集中で価値あるアウェイ勝利。昇格組ながら存在感を示す結果に。 横浜は反撃への道筋が見えず、次節ホームで対首位クラブとの対戦が控えており、正念場が続く。 岡山は連敗後の勝利で勢いを取り戻し、今後の巻き返しに期待がかかる。