大卒スタートという遠回りが、満田誠の基準を作った
満田誠は1999年7月20日生まれ。ポジションはFW。右足を利き足とするアタッカーだ。サンフレッチェ広島ユースに在籍していたが、トップ昇格には至らなかった。
その後、流通経済大学へ進学する。プロへの近道とは言い難い選択だった。大学では1年時から出場機会を掴み、4年時には背番号10を任される。全日本大学選抜にも選出され、評価を積み上げていった。
ここで身につけたのは、立場を待つ感覚ではない。与えられない前提で、ピッチに残るための基準だった。
広島で示した即戦力性と、日本代表という通過点
| 年度 | クラブ | リーグ | 出場 | 得点 |
|---|---|---|---|---|
| 2022 | サンフレッチェ広島 | J1 | 29 | 9 |
| 2023 | サンフレッチェ広島 | J1 | 23 | 4 |
| 2024 | サンフレッチェ広島 | J1 | 35 | 3 |
| 2025 | ガンバ大阪(期限付き移籍) | J1 | 35 | 2 |
| J1通算 | 122 | 18 | ||
2022年、満田はサンフレッチェ広島へ加入する。大卒1年目からリーグ戦に出場し、29試合9得点を記録した。
翌2023年には背番号11を着用。23試合4得点と数字は落ち着いたが、起用は続いた。更に2024年も35試合に出場し、シーズンを通して計算に入れられている。
2022年7月にはEAFF E-1サッカー選手権に臨む日本代表に選出。中国戦で途中出場し、A代表デビューを果たした。同大会では2試合に出場している。ただ、この代表選出が何かを保証したわけではない。キャリアの中で見れば、評価が一度、外に可視化された瞬間。それ以上でも、それ以下でもない位置づけに映る。
ガンバ大阪での1年が浮かび上がらせた役割の広がり
2025年シーズン、満田はガンバ大阪へ期限付き移籍する。広島ではリーグ戦出場がない状況からの再スタートだった。J1リーグでは35試合に出場。得点は2にとどまる。
ただ、この数字だけで1年を切り取るのは早い。前線で固定される存在ではなく、試合展開やチーム事情に応じて立ち位置を変えた。
起用が途切れなかった事実が、この1年の評価を静かに物語っている。
完全移籍が示す現在地と、評価の性質
2025年12月26日、ガンバ大阪への完全移籍が発表された。期限付き移籍を経た上での判断となる。ここで示されたのは、爆発力への期待ではない。継続して計算できるかどうか。その一点に対する評価の積み重ねだ。
環境が固定される2026年以降、満田は再び評価を更新される側に立つ。完全移籍は到達点ではなく、前提条件に近い。
満田誠のキャリアは、一度も安定していない。大卒、日本代表選出、期限付き移籍。
どの節目も、次の立場を約束するものではなかった。それでも毎年、ピッチには名前がある。派手さはないが、外しづらい。
その感覚が、評価として積み重なっている。次に与えられる役割は何か。そこに視線を置いたとき、この選手はもう一度、違って見えてくる。

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