2026年新体制発表会で示された連覇への強い意志
鹿島アントラーズは2026年1月12日に新体制発表会を開催した。昨季のJ1リーグを制したチームは、壇上で「連覇」を明確な目標に掲げた。2月開幕の「百年構想リーグ」に向け、会場には全選手とスタッフが集結した。
昨夏の加入以来、攻撃の核であるFWエウベルの残留が改めて強調された。同時に、絶対的なエースであるFWレオ・セアラの継続も決定した。また、鹿島復帰2年目を迎えるMF荒木遼太郎もその姿を見せた。象徴的な存在であるFW鈴木優磨も、王者の風格を漂わせて登壇した。
一方で、異例の抜擢も大きな注目を集めた。ユース所属の高校2年生、吉田湊海と元砂晏翔仁ウデンバのプロ契約締結だ。さらに、明治大学から加入したGK藤井陽登ら新戦力も披露された。盤石の体制が公に示された形だ。だからこそ、今季の鹿島は外部からの派手な補強に頼らない。既存戦力の積み上げに強い自信を覗かせている。サポーターにとっても、連覇への確信を抱かせる発表内容であった。
100年構想リーグ 最新背番号
| 背番号 | POS | 選手名 | 生年月日 | サイズ | 出身 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | GK | 早川 友基 | 1999.3.3 | 187/81 | 神奈川県 |
| 2 | DF | 安西 幸輝 | 1995.5.31 | 172/64 | 兵庫県 |
| 3 | DF | キム テヒョン | 2000.9.17 | 187/82 | 大韓民国 |
| 4 | DF | 千田 海人 | 1994.10.17 | 186/82 | 宮城県 |
| 5 | DF | 関川 郁万 | 2000.9.13 | 182/72 | 東京都 |
| 6 | MF | 三竿 健斗 | 1996.4.16 | 181/73 | 東京都 |
| 7 | DF | 小川 諒也 | 1996.11.24 | 183/78 | 東京都 |
| 9 | FW | レオ セアラ | 1995.2.3 | 178/78 | ブラジル |
| 10 | MF | 柴崎 岳 | 1992.5.28 | 175/64 | 青森県 |
| 11 | FW | 田川 亨介 | 1999.2.11 | 181/70 | 長崎県 |
| 13 | MF | 知念 慶 | 1995.3.17 | 177/73 | 沖縄県 |
| 14 | MF | 樋口 雄太 | 1996.10.30 | 168/66 | 佐賀県 |
| 16 | DF | 溝口 修平 ※ | 2004.2.13 | 174/66 | 茨城県 |
| 17 | FW | エウベル ※ | 1992.5.27 | 170/70 | ブラジル |
| 19 | FW | 師岡 柊生 | 2000.12.9 | 174/69 | 東京都 |
| 20 | MF | 船橋 佑 | 2002.7.12 | 175/67 | 茨城県 |
| 21 | GK | 山田 大樹 | 2002.1.8 | 192/90 | 千葉県 |
| 22 | DF | 濃野 公人 | 2002.3.26 | 179/67 | 福岡県 |
| 23 | DF | 津久井 佳祐 | 2004.5.21 | 180/70 | 埼玉県 |
| 24 | MF | ○ 林 晴己 | 2003.12.5 | 177/73 | 山口県 |
| 25 | DF | 小池 龍太 | 1995.8.29 | 170/65 | 東京都 |
| 27 | MF | 松村 優太 | 2001.4.13 | 173/63 | 大阪府 |
| 28 | DF | ○ 大川 佑悟 | 2007.7.14 | 185/73 | 茨城県 |
| 29 | GK | 梶川 裕嗣 | 1991.7.26 | 185/78 | 愛知県 |
| 30 | FW | ○ 吉田 湊海 | 2008.7.15 | 172/72 | 神奈川県 |
| 31 | GK | ○ 藤井 陽登 | 2003.6.5 | 183/79 | 青森県 |
| 32 | DF | 松本 遥翔 | 2006.9.29 | 176/73 | 埼玉県 |
| 34 | FW | 徳田 誉 | 2007.2.18 | 186/83 | 千葉県 |
| 35 | DF | ○ 元砂 晏翔仁 ウデンバ | 2009.3.10 | 192/82 | 兵庫県 |
| 40 | FW | 鈴木 優磨 | 1996.4.26 | 182/75 | 千葉県 |
| 55 | DF | 植田 直通 | 1994.10.24 | 186/79 | 熊本県 |
| 71 | MF | 荒木 遼太郎 | 2002.1.29 | 170/60 | 熊本県 |
| 77 | FW | チャヴリッチ | 1994.5.18 | 186/82 | セルビア/クロアチア |
※出典:画像提供資料に基づく。○は新人選手、※は背番号変更選手。
主力3選手の戦列復帰がもたらす「外部補強以上」の価値
今オフの鹿島は他クラブからの目玉となる即戦力獲得が事実上「ゼロ」だ。しかし、この静かなオフの裏には確固たる勝算がある。故障者の復帰という、最大の補強が完了しているからだ。昨季の優勝戦線を離脱していた安西幸輝、師岡柊生、関川郁万の3名である。
DF安西幸輝は長期離脱を経て、1月の始動日からフルメニューを消化した。また、FW師岡柊生とDF関川郁万も万全のコンディションを取り戻した。彼らは鹿島の戦術を熟知している。新たな選手を獲得して適応を待つよりも、遥かに相乗効果は見込める。むしろ、この実力派3名の復帰こそが今季の最大の補強と言える。
現場を統括する中田浩二FDも、現有戦力への信頼を強調している。昨季のタイトル獲得を支えた基盤に、攻守の要たちが戻る意味は大きい。安西の推進力、関川の対人能力、師岡の泥臭い得点感覚。これらが再び組み合わさることで、チームの完成度は昨季を上回る。外部からの刺激を必要としないほど、今の鹿島には「勝てる素材」が揃っている。
MVP早川友基の牙城に挑む大学No.1GK藤井陽登の衝撃
今回のスカッド編成において、最も激しい競争が予想されるのはGKだ。昨シーズンのJ1リーグMVPに輝いた早川友基は、現在リーグ最高の守護神だ。しかし、鹿島はそこに明治大学から「大学No.1」の藤井陽登をぶつけた。藤井は的確なコーチングと広い守備範囲を武器とする。
この正GK争いは、単なるバックアップの確保以上の意味を持つ。早川という巨大な壁に対し、新人の藤井がいかに挑むかが焦点だ。鹿島は過密日程を見据え、特定の守護神に依存しない緊張感を求めている。注目すべきは、藤井が持つ「最後尾からのゲームメイク能力」だ。
昨季の鹿島は守備の安定感こそ際立っていた。しかし、GKを起点とした攻撃のバリエーションには伸び代を残した。藤井がもし練習から、早川とは異なる攻撃のスイッチを見せたら。それは指揮官の選択肢を大きく揺さぶることになる。早川という王者が牙城を守るのか、藤井が新たな守護神像を提示するのか。この争いから目が離せない。
荒木遼太郎の真価と「17歳のプロ」がもたらす化学反応
攻撃陣に目を向けると、昨季21得点のレオ・セアラとエウベルの残留は大きい。これに鈴木優磨が加わる前線は、Jリーグ屈指の破壊力を維持している。一方で、2026シーズンの成否を分ける鍵として、MF荒木遼太郎の動向は見逃せない。昨季の荒木は19試合に出場した。
しかし、かつての輝きと比較すれば数字上のインパクトは限定的だった。むしろ、今季は高校2年生でプロ契約を結んだFW吉田湊海の存在が刺激になる。吉田はすでにユース世代でも別格の得点能力を示している。早期のJリーグデビューも現実味を帯びている。鈴木優磨が中盤まで降りて組み立てる際、荒木がどれだけ仕事ができるか。
中央での創造性を高められるかは、荒木の足元にかかっている。そして、その背後には「17歳のプロ」という新たな熱源が控えている。外部からの補強を絞り、内部の突き上げと主力復帰に全てを賭けた。この少数精鋭の構造がピッチ上で結実する瞬間こそが重要だ。それこそが、連覇への決定打となるはずだ。
伝統の継承と内部競争が描く常勝軍団の新たなる軌道
2026シーズンの鹿島アントラーズは内部競争を前面に押し出した陣容だ。大型の外部補強を行わず、怪我人の復帰と若手の抜擢に舵を切った。この判断は王者の自信の表れである。同時に、集団としての純度を高める挑戦でもある。守備ではMVP早川と新星・藤井が競う。
中盤では復帰した安西や関川が質を担保する。そして前線では鈴木、エウベル、レオ・セアラ、若き吉田が火花を散らす。外部からの刺激を最小限に留めた今季の鹿島。これまで以上に濃密な集団へと変貌を遂げようとしている。連覇という重圧を跳ね除け、実際に誰が主役の座を射止めるのか。
キャンプでの一挙手一投足が、そのまま序列に反映されるだろう。開幕戦のピッチに立つ11人の顔ぶれを注視したい。そこには、鹿島が目指す「新たなる黄金時代」のヒントが隠されている。伝統を重んじながらも、17歳の新戦力を迎える柔軟性。この「継続と革新」が矛盾なく共存するスカッドに期待が集まる。


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