2025年6月29日(土)18:00 味の素スタジアム


試合展望
J1第22節、上位進出の望みを繋ぎたい川崎フロンターレと、中位ながら奮闘を続ける東京ヴェルディが対峙する。直近の勝ち点では川崎に分があるか。今節は主導権をどちらが握るかが最大の焦点となる。
川崎は今季、ボール保持からリズムを作るスタイルを維持しつつ、リーグトップ得点力を誇る。中盤では山本・河原・脇坂のトライアングルが鍵を握り、サイドから伊藤・マルシーニョがどれだけチャンスを作れるかがポイントとなる。
一方のヴェルディは、守備的な3バックと中盤のスライドによる堅守速攻をベースに、少ないチャンスを活かすスタイル。特にボール非保持時の整備が進んでおり、即時奪回からのカウンターには脅威がある。福田や木村ら前線の推進力が試合を左右する。
スタッツ比較
スタッツ比較(2025年6月26日時点)
※出典:Football LAB(J1チームスタッツランキング)
順位:川崎8位 、東京V13位
ゴール期待値:川崎1.26(2位) 、東京V0.94(8位)
チャンス構築率:川崎13.8%(1位) 、東京V11.3%(7位)
ゴール:川崎1.47(3位) 、東京V0.88(14位)
シュート成功率:川崎10.6%(5位) 、東京V7.8%(14位)
被チャンス構築率:川崎10.7%(13位) 、東京V11.0%(15位)
被ゴール:川崎1.13(9位) 、東京V1.25(12位)
被シュート成功率:川崎10.5%(10位) 、東京V11.0%(15位)
ボール保持率:川崎53.0(4位)、東京V50.5(8位)
予想フォーメーション
【川崎フロンターレ|4-3-3】
GK:山口
DF:佐々木、高井、丸山 、三浦
DMF:河原、橘田
OMF:脇坂
FW:家長 、山田、マルシーニョ
直近の新潟戦から中2日。ターンオーバーという言葉を使わない長谷部監督ではあるが、スタメンに多少の入れ替えはあるのではないか。基本布陣は継続の見込み。中盤は橘田・河原のダブルボランチでバランスを取り、脇坂が一列前でプレーメイク。3トップはマルシーニョのスピードと家長のポゼッションが鍵。山田新が中央でフィニッシャーとして機能すれば得点機は増える。
【東京ヴェルディ|3-4-2-1】
GK:マテウス
DF:鈴木、綱島、谷口
MF:翁長、森田、平川、深澤
OMF:山見、齋藤
FW:木村
布陣は守備的3バックを基盤に、中盤では森田と平川が攻守のスイッチを担う。両WBは低い位置から押し上げる役割を担い、攻撃時には5バックから4-2-3-1的に変化。前線の齋藤と山見がボールを引き出し、木村の抜け出しで一撃を狙う展開が予想される。
勝負の鍵
中盤の主導権争いが最大の焦点。川崎はビルドアップの起点となる高井・丸山の配球と、橘田・脇坂を中心とした中盤構成力が試合展開に直結する。一方、ヴェルディは中盤でのボール奪取と速攻への移行が生命線。両チームともセカンドボールの回収精度と切り替えの速さが試合を左右する。
川崎は両サイドの家長・マルシーニョがどれだけスペースを突けるか。ヴェルディは木村、山見の縦関係が川崎最終ラインをどれだけ揺さぶれるかが鍵となる。守備の局面では、両GKのセーブ力も勝敗に大きな影響を及ぼす。
スコア予想
東京ヴェルディ 1-3 川崎フロンターレ
川崎が試合を主導しつつも、ヴェルディがカウンターで応戦する展開。前半に川崎が2得点。後半にヴェルディが一瞬の隙を突いて1点差に追いつくも、終盤に脇坂のスルーパスからマルシーニョが3点めを決めると予想。
この一戦は、上位争いへ再浮上を狙う川崎と、残留圏を確実に狙うヴェルディ、それぞれの目標に向けた分岐点となる90分。“勝ち点以上の意味”を持つこの一戦で、どちらがより明確な意志を持って戦えるかに注目したい。