J1リーグで最下位に沈む横浜F・マリノスが、パトリック・キスノーボ監督を成績不振により解任した。今季2度目の監督交代であり、クラブ史上初の異例の事態となった。
キスノーボ監督は4月にスティーブ・ホーランド前監督の後任として就任したが、公式戦でわずか2勝と結果を残せず、チームは低迷。クラブは再び指揮官交代に踏み切った。
この混乱の責任を受けて、西野努SDは記者会見で「監督を選任する責任者として、今年最初のプロジェクトの一つの失敗ということを認めざるを得ない」と明言。ホーランド監督の選定と短期間での解任について、自らの判断ミスを認めた。クラブとしても2年連続のシーズン途中解任を重く受け止めており、次なる監督選びには慎重な姿勢を見せている。
現在は大島秀夫ヘッドコーチが暫定的に指揮を執っており、クラブは「国内での経験者、できれば日本人」を軸に新監督を選定中だ。
フリーの日本人監督候補(2025年6月時点)
1.水沼 貴史(みずぬま たかし) 元日本代表MFで、現役時代は日産自動車(現・横浜F・マリノス)で黄金期を支えたクラブOB。2006年には横浜FMの監督代行を務めた経験があり、S級ライセンス保持者。解説者としての発信力もあり、象徴的な存在としてチーム再建の旗印になり得る。

2.布部 陽功(ぬのべ たかのり) 元京都サンガ監督。2024年まで柏レイソルのGMを務めていたが、現場復帰の可能性が報じられている。育成型のチーム作りに強みがあり、若手中心の再構築を目指すクラブにフィットする可能性がある。

3.柳下 正明(やなぎした まさあき) 元ジュビロ磐田、アルビレックス新潟監督。直近では栃木SCのヘッドコーチを務めていたが、現在はフリー。堅実な守備構築とJ1・J2両方での経験があり、安定感のあるチーム作りが期待される。
