
2025年8月14日、横浜F・マリノスはインドネシア代表DFサンディ・ウォルシュのチーム離脱を公式に発表した。
退団報道
ウォルシュは移籍を前提とした手続きと準備のため、すでにクラブを離れており、タイ1部リーグの名門ブリーラム・ユナイテッドへの移籍が決定的と報じられている。
加入からわずか半年での退団
ウォルシュは2025年2月、ベルギー1部KVメヘレンから横浜FMに完全移籍で加入。
センターバックやサイドバックとして起用され、J1リーグでは8試合、天皇杯で1試合、AFCチャンピオンズリーグ・エリートでは3試合に出場した。
しかし、5月21日のヴィッセル神戸戦を最後に公式戦での出場はなく、以降はベンチ外が続いていた。

タイ王者ブリーラム・ユナイテッドが獲得へ
ウォルシュの新天地となるブリーラム・ユナイテッドは、昨季のタイリーグ王者であり、東南アジア屈指の強豪クラブ。
『GOAL』タイ版の報道によれば、ウォルシュはASEAN枠で登録され、背番号14を背負う予定だという。
タイリーグは8月15日に開幕し、ブリーラムは翌16日にランプーン・ウォリアーFCとの初戦を迎える。

インドネシア代表としてのキャリア
ウォルシュはベルギー出身ながら、インドネシア代表として国際舞台に立っている。
元々はオランダ代表のアンダー世代でプレーしていたが、2023年9月にインドネシア代表としてデビュー。これまでに国際Aマッチ19試合に出場しており、東南アジアでの知名度と人気は高い。

なぜ半年での退団となったのか?
ウォルシュの退団理由について、クラブは「選手が移籍を前提とした手続きと準備のため」と説明しているが、実質的には出場機会の減少と戦術的なフィットの問題が背景にあると見られる。
加入当初は期待されたが、Jリーグのスピードやフィジカルに適応しきれず、ポジション争いに敗れた可能性が高い。
また、インドネシア代表としての活動が多く、クラブとの連携が難しかったことも一因かもしれない。
東南アジア市場での価値を考えれば、タイリーグへの移籍は本人にとってもキャリアの再構築に向けた前向きな選択だろう。

今後の展望
ウォルシュの移籍は、Jリーグと東南アジアのサッカー市場のつながりを改めて浮き彫りにした。ASEAN枠の活用や代表選手の流動性は、今後ますます重要なテーマとなるだろう。
横浜FMにとっては、短期間での別れとなったが、クラブの柔軟な対応と選手のキャリア支援は評価されるべきだ。
一方、ブリーラム・ユナイテッドにとっては、経験豊富な国際選手の獲得となり、リーグ連覇に向けた戦力強化につながる。
ウォルシュがタイでどのような活躍を見せるのか、注目が集まる。
