2025年の苦闘を超えて日産スタジアムから始まる新たな航海
横浜F・マリノスの2025年は、耐え難きを耐える1年であった。最終順位は15位。2度の監督交代という激動の中で残留を掴み取ったのは、残留を懸けた大一番、京都サンガF.C.戦で見せた朴一圭の魂のセーブに象徴される、クラブの底力であった。
迎える2026年。指揮官は大島秀夫。昨季、緊急事態でチームを救ったOBが、今季はキャンプから腰を据えて「ポゼッションサッカー」の再定義に着手した。縦の速さを重視した昨季のスタイルを「強み」として保持しつつ、もう一度ボールを支配して敵を圧倒する。その意思は、2月6日の町田ゼルビア戦に向けた選手選考にも色濃く反映されている。
2026年開幕戦:「新生大島マリノス」のスタメン予想
昨季の主力からトップ下と左WGの顔ぶれが入れ替わり、既存戦力がより成熟した形で融合する。我々が予想する開幕戦の布陣は以下の通りだ。
| ポジション | 予想スタメン | 主な控え・備考 |
|---|---|---|
| GK | 朴 一圭 | 坪井、飯倉、木村卓 昨季の残留を支えた守護神 |
| CB | 角田 涼太朗 / ジェイソン・キニョーネス | 渡邉泰、諏訪間、トーマス・デン J1屈指の強度を誇る鉄壁コンビ |
| SB | 加藤 蓮(左) / 井上 大聖(右) | 関富(U23)、鈴木冬 加藤は左右対応可能。井上の攻撃参加に期待 |
| CMF | 喜田 拓也 / 渡辺 皓太 | 山根、木村卓 マリノスの心臓。若手の突き上げが焦点 |
| OMF | 遠野 大弥 | 天野(切り札) 怪我から復帰。大島サッカーのタクトを振る |
| WG | ユーリ(左) / ジョルディ・クルークス(右) | 宮市、テヴィス、近藤、オナイウ情 副主将クルークスは不動。左は熾烈な争い |
| CF | 谷村 海那 | ディーン・デイビッド、浅田 基準点としての地位を確立 |
鉄壁の最終ラインと熾烈を極める前線のユニット争い
守備陣は、2025年冬に加入して以来、瞬く間に守備の柱となったジェイソン・キニョーネスと、復帰後のパフォーマンスが安定している角田涼太朗のコンビが盤石だ。ここに渡邉泰基、諏訪間幸平、トーマス・デンらが控える層の厚さは、昨季の教訓が活きている。
一方で、前線の競争はかつてないほど激しい。左WGはユーリ・アラウージョが一歩リードしているが、度重なる脳震盪を乗り越えた宮市亮、そしてブラジルから加入した20歳のテヴィスが虎視眈々と牙を研ぐ。またトップ下でスタメンが予想される遠野も昨年序盤は左WGで躍動していたため、再激戦区と言って過言ではない。
CFも2025年夏加入のディーン・デイビッド、さらには若手の浅田が控えており、誰が出ても遜色ない強固なスカッド形成されている。特にディーン・デイビッドは2025ホーム最終節のセレッソ戦でのループシュートも記憶に新しい。
右WGのファーストチョイスは、ジョルディ・クルークスで揺るぎない。昨季はシーズン後半戦だけでチームトップの6アシストを記録。今季からは副キャプテンに就任し、キャンプ中の喜田拓也不在時にはキャプテンマークを巻くなど、名実ともにチームの精神的支柱となった。この位置には今季加入の近藤友喜、昨夏加入のオナイウ情滋が控え、厚みを増している。
天野純という「切り札」と中盤の世代交代
今回の予想布陣において、あえてベンチに置く形となった天野純の存在こそが、今季のマリノスの余裕を象徴している。昨季、試合終盤に何度もネットを揺らしたファンタジスタの左足は、町田のような強度の高い相手を消耗させた後に投入されることで、より大きな脅威となる。
注目すべきはボランチの牙城だ。喜田と渡辺という絶対的なコンビに対し、生え抜きの山根陸、そして昨季リーグ初出場を遂げた木村卓斗がどこまで食らいつけるか。大島監督がキャンプで掲げたポゼッション回帰を遂行するには、彼ら若手の突き上げによる「中盤の質の向上」が不可欠となる。
15位という屈辱を味わったチームは、もう一度自分たちのスタイルを信じることを決めた。100年構想リーグという新時代の幕開け、日産スタジアムのピッチに立つ11人は、サポーターの失望を希望へと塗り替える義務がある。
2月6日、日産スタジアムで「真の逆襲」を証明する
2025年の15位という結果は、横浜F・マリノスに関わるすべての人々にとって受け入れがたいものだった。しかし、そのどん底を経験したからこそ、大島秀夫監督が掲げる「原点回帰」のポゼッションサッカーには、かつてないほどの重みと覚悟が宿っている。
新副キャプテンのジョルディ・クルークスを筆頭に、成熟した既存戦力と遠野大弥らの復帰組が噛み合えば、日産スタジアムのピッチには再び躍動感あふれるアタッキング・フットボールが戻ってくるはずだ。相手は難敵・町田ゼルビア。この開幕戦は、単なる1/38試合ではない。自分たちが「あるべき場所」へ戻るための、誇りを懸けた90分間となる。
2026年、トリコロールの新たな航海を共に見届けよう。


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