日本代表ワールドカップ戦績を過去7大会から整理|2026年W杯抽選会の前に確認したいポイント

2026年W杯抽選が12月6日に開催

2026年北中米ワールドカップの1次リーグ組み合わせ抽選が、12月5日(日本時間日午前2時)にワシントンD.C.で行われる。サッカー日本代表は8大会連続の本大会出場を決め、今回初めて ポット2(第2シード) に入った。48カ国制へと拡大される今大会では、組み合わせの重要度がさらに高まる。

強豪が集うポット1、フィジカルに優れる国が多いポット3との組み合わせ次第で突破難度は大きく変動する。抽選会を前に、1998年フランス大会から2022年カタール大会まで日本が歩んだ7大会の戦績や傾向を整理し、日本がどのような歴史を積み重ねてきたのかを振り返る。

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2026年大会の抽選方式

2026年大会は 48カ国・12グループ(A〜L) で行われる。主な抽選ルールは以下の通り。

  • ポット分けは 世界ランキング順(開催国+上位9チームがポット1)
  • 欧州勢は同組2カ国まで、その他の地域は同組不可
  • 開催国は固定(メキシコA、カナダB、アメリカD)
  • 世界1〜4位(スペイン、アルゼンチン、フランス、イングランド)は決勝まで当たらない配置

日本が入ったポット2は、欧州の中堅国からアフリカの強豪まで揃う激戦ゾーン。組み合わせ次第で戦い方そのものが変わる大会となる。


ポット分けと「日本が戦いたくない相手」

● ポット1

POT1(第1ポット)国名 FIFAランク/備考
スペイン #1
アルゼンチン #2
フランス #3
イングランド #4
ブラジル #5
ポルトガル #6
オランダ #7
ベルギー #8
ドイツ #9
アメリカ(開催国) #14
メキシコ(開催国) #15
カナダ(開催国) #27

アルゼンチン、フランス、スペイン、イングランドなど優勝候補が集中。特にスペイン、アルゼンチンなど上位4カ国は回避したい存在。逆に開催国の3チームは比較的組みしやすい相手になるのではないか。

● ポット2

POT2(第2ポット)国名 FIFAランク
クロアチア #10
モロッコ #11
コロンビア #13
ウルグアイ #16
スイス #17
日本 #18
セネガル #19
イラン #20
韓国 #22
エクアドル #23
オーストリア #24
オーストラリア #26

日本を含めたポット2には欧州と南米の中堅国に加えて、アジア・アフリカ大陸のトップチームが含まれている。ポット2のチームとは日本は同じ組分けになることはない。

● ポット3

POT3(第3ポット)国名 FIFAランク
ノルウェー #29
パナマ #30
エジプト #34
アルジェリア #35
スコットランド #36
パラグアイ #39
チュニジア #40
コートジボワール #42
ウズベキスタン #50
カタール #51
サウジアラビア #60
南アフリカ #61

ノルウェー、スコットランド、パラグアイなどタフな相手が並ぶ。最難関はもちろん最上位のノルウェー。ハーランドやウーデゴールなど世界トップレベルの選手が数多くおり、空中戦・フィジカルで明確な差が出る可能性。

● ポット4

POT4(第4ポット)枠 備考
ヨルダン FIFAランク #66
カーボベルデ FIFAランク #68
ガーナ FIFAランク #72
キュラソー FIFAランク #82
ハイチ FIFAランク #84
ニュージーランド FIFAランク #86
UEFAプレーオフ① 欧州PO勝者1
UEFAプレーオフ② 欧州PO勝者2
UEFAプレーオフ③ 欧州PO勝者3
UEFAプレーオフ④ 欧州PO勝者4
大陸間プレーオフ① 大陸間PO勝者1
大陸間プレーオフ② 大陸間PO勝者2

ガーナやカーボベルデなど、個の突破力に優れた国が多い。日本が苦戦しがちなアフリカ・オセアニアのチームが含まれている。ただ中でも最も引きたくないのは欧州プレーオフ枠。世界ランク12位のイタリアをはじめとしてスウェーデンやデンマークなどワールドカップ常連チームが最後の枠を争う。


日本代表のW杯予選総合成績

項目 数値
総試合数 25試合(7大会)
勝敗 7勝・12敗・6分
得点/失点 25得点/28失点
平均得点 3.57点
平均失点 4.00点
最多得点大会 2002年(5点)
最少勝ち点 1998年(0)
最多勝ち点 2002年(7)
突破大会の特徴 2010・2018・2022は4得点以上

25得点・28失点という数字が象徴するのは、守備だけでは勝ち抜けず、得点力が突破の前提条件になっているという事実だ。グループ突破を果たした2010年、2018年、2022年はいずれも4得点以上を記録しており、限られたチャンスを確実に決める攻撃効率が成果に直結している。

また、平均失点が4.00と高めであることは、強豪相手に受け切る展開では勝ち点を得にくい構造を示す。攻撃面での再現性と役割の明確化が、突破ラインに乗るための必須条件であることが読み取れる。


大会別 戦績と解説

1998年 フランス大会(ポット4)

1998年フランス大会(0勝3敗)
アルゼンチン(ポット1):0-1
クロアチア(ポット3):0-1
ジャマイカ(ポット3):1-2(中山雅史)

初出場となった大会。結果は3戦全敗だったが、スコア以上に内容での課題が明確に現れた。日本は相手のプレッシャー強度に慣れず、攻撃が完結する前に潰される場面が多かった。アルゼンチン、クロアチア相手には善戦したものの、最後の質で大きな差が出た。ジャマイカ戦の中山雅史が決めた日本初ゴールは歴史的瞬間であり、これを機に攻撃面の強化が加速することになる。敗退は必然だったが、今後の成長の礎となった大会でもある。


2002年 日韓大会(ポット1)

2002年日韓大会(2勝1分)
ベルギー(ポット2):2-2(鈴木、稲本)
ロシア(ポット2):1-0(稲本)
チュニジア(ポット4):2-0(森島、中田)

日本が初めてグループ突破を果たした大会。稲本潤一の連続得点、鈴木隆行の同点弾など勢いのある攻撃が光った。守備ではフィールド全体の距離感が良く、コンパクトな陣形を維持できたことが高い安定感につながった。ベルギー戦での撃ち合いもロシア戦の堅守もこなす柔軟性は、開催国の利だけでは説明できない完成度の高さを示した。勝ち点7は日本史上最多であり、2002年は「日本代表の戦術的成熟」を象徴する大会といえる。


2006年 ドイツ大会(ポット4)

2006年ドイツ大会(0勝2敗1分)
オーストラリア(ポット2):1-3(中村)
クロアチア(ポット3):0-0
ブラジル(ポット1):1-4(玉田)

タレント豊富な“黄金世代”が揃っていたものの、試合運びの難しさが露呈した大会。オーストラリア戦では終盤に3失点し、守備の集中力と運動量管理の課題が浮き彫りとなった。クロアチア戦では川口能活がPKストップを見せたが、攻撃が停滞し得点できなかった。ブラジル戦は世界との差を痛感する内容で、日本最多失点(7)という記録も残った。個の能力だけでは勝てないことを突きつけられ、次の2010年に守備重視へ舵を切る転換点になった。


2010年 南アフリカ大会(ポット2)

2010年南ア大会(2勝1敗)
カメルーン(ポット3):1-0(本田)
オランダ(ポット1):0-1
デンマーク(ポット4):3-1(本田、遠藤、岡崎)

守備重視の戦い方に切り替えたことで安定感が生まれた大会。初戦カメルーン戦ではコンパクトな守備と鋭いカウンターが機能し、本田圭佑の決勝弾が生まれた。オランダ戦は敗れたものの、強豪相手に崩れない守備を見せた。そして圧巻はデンマーク戦の3得点。FKによる得点力が最大化され、相手の背後を突く動きも徹底された。日本は組織的守備+局面の決定力を兼ね備え、再び決勝Tへ進出した。


2014年 ブラジル大会(ポット3)

2014年ブラジル大会(0勝2敗1分)
コートジボワール(ポット2):1-2(本田)
ギリシャ(ポット4):0-0
コロンビア(ポット1):1-4(岡崎)

攻撃的サッカーを掲げたザッケローニ体制の集大成として臨んだ大会。しかし実戦では相手の強度に押し切られる場面が多く、保持型サッカーの難しさが露呈した。初戦のコートジボワール戦は本田が先制弾を決めたものの、後半に逆転を許した。ギリシャ戦は退場者が出た相手を攻め切れず、崩しのアイデア不足が課題に。コロンビア戦は個の能力差を突きつけられる形となり、1-4で敗退。戦い方と世界基準のギャップが明確になった大会だった。


2018年 ロシア大会(ポット4)

2018年ロシア大会(1勝1敗1分)
コロンビア(ポット2):2-1(香川、大迫)
セネガル(ポット3):2-2(乾、本田)
ポーランド(ポット1):0-1

直前の監督交代という異例の状況で臨んだ大会だったが、日本は豊富な経験値と柔軟性で乗り切った。初戦コロンビア戦は相手の退場もあり優位に進めたが、大迫の勝負強さが光った試合でもあった。セネガル戦は局面の質で互角以上に渡り合い、乾・本田が存在感を示した。ポーランド戦は“フェアプレーポイント”が議論となったが、グループ突破を最優先する戦略的判断もW杯らしい選択。全体として欧州・アフリカ勢とも互角に戦えた大会であり、次の2022年につながる布石となった。


2022年 カタール大会(ポット3)

2022年カタール大会(2勝1敗)
ドイツ(ポット2):2-1(堂安、浅野)
コスタリカ(ポット4):0-1
スペイン(ポット1):2-1(堂安、田中)

日本サッカー史に残る大金星が並んだ大会。ドイツ戦は前半こそ押し込まれたが、後半の交代策が見事に機能し、堂安・浅野のゴールで逆転。スペイン戦も同様に堂安が流れを変え、田中碧が逆転弾を沈めた。保持率では大きく劣ったものの、切り替えの速さ・守備の局面力・交代カードの質で勝負を制した非常に現代的な勝ち方だった。日本はグループ首位で突破し、欧州強豪と対等以上に戦えるフェーズに到達したことを示した。


大陸別成績

大陸 成績(勝・敗・分)
ヨーロッパ 4勝3敗3分
アフリカ 2勝1敗1分
北中米 0勝2敗
南米 1勝3敗
オセアニア 0勝1敗

日本は欧州勢と互角に戦えている点が特徴で、保持率に依存しない戦い方が通用している。守備の規律と切り替えの速さが欧州相手にハマるケースが多い。一方で苦手としているのが北中米勢。フィジカルとスピードに優れ、局面での差がそのままスコアに反映されやすい。南米勢も個の突破力・判断力の高さから日本にとって難敵となる。アフリカ勢には勝率が良いが、展開の読みにくさから常にリスクのある相手となる。大陸ごとの“相性”は2026年の組み合わせを占ううえで非常に重要な指標だ。


大会別得点数

大会 得点数
1998年フランス 1点
2002年日韓 5点
2006年ドイツ 2点
2010年南アフリカ 4点
2014年ブラジル 2点
2018年ロシア 6点
2022年カタール 5点
合計 25点

突破した大会はいずれも4点以上を記録しており、得点力と突破率には明確な相関が見られる。2018年の6得点、2022年の5得点のように、攻撃が複数の選手に分散した大会では突破が実現していることも特徴的だ。逆に得点が伸びなかった1998年、2006年、2014年は突破に届いていない。日本のW杯での戦いは“守って耐える”だけでは難しく、限られたチャンスを確実に仕留める得点力こそが鍵になる。


得点者ランキング

選手 得点
本田圭佑 4
稲本潤一 2
岡崎慎司 2
乾貴士 2
堂安律 2
その他(1点) 中山、鈴木、森島、中田、中村、玉田、大迫、遠藤、香川、原口、浅野、田中、前田

本田圭佑が最多4点で日本のW杯史上最多得点者。決定力だけでなく、大舞台での勝負強さが際立つ。複数得点者は大会ごとに顔ぶれが変わっており、世代交代とともに攻撃の中心が移り変わってきたことが分かる。2018年以降は得点源が分散し、MFやWBなど多様なポジションからゴールが生まれる傾向が強まった。


ベスト16を突破し優勝するために

日本は過去7大会で 得点25/失点28 と拮抗した成績を残してきたが、突破した大会はいずれも 4得点以上 を記録している。得点力こそがW杯で結果を出すための必須条件であり、攻撃効率の高さが突破の鍵を握る。

初のポット2入りとなる今回、日本が“突破しやすい組”を引けるかどうかは、これまで積み重ねてきた歴史と同じくらい大きな意味を持つ。

大陸別の相性で見ると、欧州勢とは互角に渡り合えるが、北中米や南米勢には苦戦を強いられる傾向がある。2026年大会の抽選では、こうした相性を踏まえて、ノルウェー(ポット3)やアルゼンチン/フランス(ポット1)といった相性の悪い相手をどれだけ避けられるかが重要だ。

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