アイドルの舞台は必ずしもステージだけではない。
実は、ジャニーズにはサッカーのエリート出身者が複数存在する。彼らは芸能活動を始める前、芝の上で本格的にボールを追いかけていた。つまり、華やかな芸能の才能と同時に、競技者としての資質を秘めていたのだ。
一方で、サッカーと芸能の両立は容易ではない。多くの場合、どちらかを選びキャリアを築いていく。しかし今回紹介する3人は、そのどちらの舞台にも強い足跡を残してきた。さらに彼らの歩みは、「もしサッカーを続けていたら」というもう一つの可能性を想像させる。今回は芸能活動の裏に別の才能を持っていた3人にスポットを当て、その軌跡を辿る。
もし彼らがプロサッカー選手になっていたら
寺西拓人 / timelezz
幼少期からサッカーに打ち込み、東京ヴェルディジュニアユースに在籍。厳しい環境で体力やチームワークを培った。だが14歳でジャニーズ事務所に入所し、芸能の道へ進む。同期にはSexy Zoneの中島健人やSixTONESの田中樹らがいた。
その後は学業にも力を注ぎ、専修大学経済学部を卒業。サッカーで培った集中力が学業との両立を支えたといえる。さらに舞台では『ダンス・オブ・ヴァンパイア』に出演し、演技力でも評価を得た。2025年にはアイドルグループ「timelesz」に加入。加入直後からSNSのフォロワーが急増し、大きな注目を集めている。もしサッカーを続けていれば、ヴェルディからJリーグを目指していた可能性もあっただろう。
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諸星翔希 / 7ORDER
寺西と同じく東京ヴェルディジュニアユース出身。中学2年でジャニーズに入所し、寺西とはサッカー仲間でもあり良き同期でもあった。サッカーを離れた後も、競技で培った瞬発力や表現力はステージに生かされている。
2018年にジャニーズを退所し、その後「7ORDER」として再出発。音楽活動を軸に、サックス奏者としても注目を集めている。特にジャズを取り入れた演奏スタイルは、グループに独自の色を加えている。さらに舞台ではメンバーと共にオリジナル作品を生み出し、俳優としての評価も高まった。もしプロを目指していれば、サッカー選手としての未来もあったかもしれない。しかし選んだのは表現者としての道だった。
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③山田涼介 / Hey!Say!JUMP
少年時代は湘南ベルマーレのジュニアユースでプレーし、将来はプロを夢見ていた。だが11歳のとき、母親が応募したことをきっかけにジャニーズに所属。サッカーから芸能へと進路を変えた。
2007年にはHey! Say! JUMPのメンバーとしてデビュー。瞬く間に国民的アイドルグループとなり、山田自身も中心的存在として成長した。その後は俳優として映画やドラマでも成功を収めている。さらに近年はソロ活動に力を入れ、アルバム『RED』を発表。全国ツアーを行うなど、アーティストとしての新たな挑戦を続けている。もし芸能に進まずサッカーを選んでいれば、湘南からトップチームを目指していた可能性もある。
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まとめ
この3人に共通するのは、サッカーという厳しい環境で培った土台が芸能の武器になっている点だ。リズム感、瞬発力、チームワーク、勝負勘――どれもピッチで磨かれた資質である。
一方で、もし彼らがサッカーを続けていたなら、Jリーグのピッチで活躍していたかもしれない。だからこそ、彼らの存在は単なる“アイドル”の枠を超えている。サッカーと芸能、その両方の背景を知ることで、ファンにとって彼らの魅力はさらに深まる。
