新生フォレスト始動!ポステコグルー監督が描く、攻撃的サッカーの全貌

目次

  1. はじめに:ポステコグルー、ノッティンガム・フォレスト監督就任へ
  2. ポステコグルーの戦術哲学「アンジェ・ボール」の全貌
    • 後方からのビルドアップ
    • 偽サイドバック
    • ハイプレス
  3. ノッティンガム・フォレストでの戦術予想と選手への要求
    • GK:マッツ・セルスに求めるもの
    • サイドバック:ネコ・ウィリアムズ、オラ・アイミ
    • センターバック:ムリージョ、二コラ・ミレンコビッチに求めるもの
    • ウイング:カラム・ハドソン=オドイ、ダン・エンドィエに求めるもの
    • ストライカー:タイウォ・アウォニイに求めるもの
  4. まとめ:新体制への期待と課題

はじめに:ポステコグルー、ノッティンガム・フォレスト監督就任へ

ノッティンガム・フォレストは9日、ヌーノ・エスピーリト・サント監督の解任を発表し、後任として前トッテナム監督のアンジェ・ポステコグルー氏の就任を決定した。

ポステコグルー氏は2023年夏からトッテナムを率い、初年度はプレミアリーグ5位に導いたものの、昨シーズンはリーグ17位と低迷し、シーズン終了後に解任されていた。

しかし、ヨーロッパリーグ(EL)では41年ぶりとなる優勝を果たしている。今回の就任は、トッテナム解任後わずか数か月でのプレミアリーグ復帰となり、大きな注目を集めている。

ポステコグルー監督は、9月13日のアーセナル戦から指揮を執る予定だ。


ポステコグルーの戦術哲学「アンジェ・ボール」の全貌

ポステコグルー監督の代名詞とも言えるのが、攻撃的でハイテンポなサッカーだ。彼の戦術は「アンジェ・ボール」と称され、一貫した哲学に基づいている。

  • 後方からのビルドアップ: 彼はGKを含めた最終ラインからのパス回しを徹底する。相手のプレッシャーを自陣深くに引きつけ、その裏にある広大なスペースを活用する。
  • 偽サイドバック: 彼のシステムで最も特徴的なのは、サイドバック(SB)の起用法だ。ビルドアップ時にSBが中央に絞り、中盤の選手のように振る舞う「偽サイドバック」の戦術を好む。これにより中盤での数的優位を作り出し、ボールをスムーズに前進させる。また、サイドのスペースをウイングが広々と使えるようになり、ドリブルや1対1の局面を作りやすくなる。
  • ハイプレス: ボールを失った瞬間に高い位置から激しいプレスを仕掛け、即座にボールを奪い返す。これにより、相手のカウンターを阻止すると同時に、ショートカウンターの機会を生み出す。

このスタイルは、守備時に最終ラインが非常に高くなるため、背後のスペースを突かれるリスクも孕んでいる。

しかし、ポステコグルーは「リスクを冒さなければ、何も得られない」という信念のもと、この戦術を貫き通す。

彼の哲学は、選手の個性やチームの状況に合わせて柔軟に変化するものではなく、どのようなチームでも一貫して「アンジェ・ボール」を植え付けることに重点を置く。


ノッティンガム・フォレストでの戦術予想と選手への要求

ポステコグルーがノッティンガム・フォレストで採用すると予想されるフォーメーションは、彼のキャリアを通じて一貫して用いてきた4-3-3だ。

この戦術を成功させるには、選手個々の高い技術と、戦術への深い理解が不可欠となる。ここでは、各ポジションの選手にどのような役割を求めるか、具体的に見ていこう。

  • GK:マッツ・セルスに求めるもの GKは単なるシュートストッパーではなく、最終ラインの一員としてビルドアップの起点となる役割を担う。足元の技術と、最終ラインの選手と連携してパスを回す能力が非常に重要となる。マッツ・セルスは、過去の所属クラブでも足元の技術を評価されてきた選手だが、ポステコグルーの求めるレベルは非常に高く、パスの精度や判断の速さがより一層試されることになるだろう。
  • サイドバック:ネコ・ウィリアムズ、オラ・アイミに求めるもの 「偽サイドバック」という彼の戦術の肝となるポジションだ。攻撃時には中央に絞り、中盤の選手のように振る舞いながら、守備時には素早くサイドに戻る高い運動量と戦術理解度が求められる。ネコ・ウィリアムズは攻撃的なセンスに長けており、偽サイドバックとして中盤に絡むことで、その攻撃力をさらに引き出せる可能性がある。
  • センターバック:ムリージョ、二コラ・ミレンコビッチに求めるもの 高い最終ラインを形成するため、スピードと危機察知能力が不可欠となる。また、ビルドアップ時にはパスの起点となるため、正確なパス能力も求められる。ムリージョは機動力とパス能力に優れており、ポステコグルーの戦術にフィットする可能性が高い。二コラ・ミレンコビッチも経験豊富で、ディフェンスラインを統率する役割が期待される。
  • ウイング:カラム・ハドソン=オドイ、ダン・エンドィエに求めるもの 偽サイドバックが中央に絞ることで、サイドの広大なスペースを有効活用できる。そのため、彼らには1対1で勝つための高いドリブル能力と、ゴールに向かう推進力が求められる。ハドソン=オドイやダン・エンドィエは、そのスピードとドリブル能力で知られる選手だ。彼らがサイドで自由にプレーできる環境が整えば、フォレストの攻撃力は飛躍的に向上するだろう。
  • ストライカー:タイウォ・アウォニイに求めるもの ポステコグルーのストライカーは、単に得点を取るだけでなく、前線で起点となり、周囲の選手を生かす動きが求められる。中央に留まらず、サイドに流れてスペースを作り出すなど、オフ・ザ・ボールの動きも非常に重要となる。タイウォ・アウォニイはフィジカルが強く、ポストプレーを得意とする。彼がポステコグルーの求める新たな役割に適応できれば、チームの攻撃に厚みをもたらすことができる。

まとめ:新体制への期待と課題

ポステコグルー監督の就任は、ノッティンガム・フォレストにとって大きな変革となるだろう。彼の哲学は非常に明確で、選手には高い技術と戦術理解度が求められる。

しかし、彼の攻撃的なスタイルがチームに浸透すれば、フォレストは昨シーズンの低迷から脱却し、プレミアリーグで魅力的なサッカーを展開する可能性を秘めている。

特に、ハドソン=オドイやアウォニィといった個性的なアタッカー陣が、ポステコグルーの戦術の中でどのように輝くのか、今後の展開に注目が集まる。

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